踊るサテュロス ブロンズ像 古代ギリシャ 彫刻 レプリカ(bz-002)
踊るサテュロス ブロンズ像 古代ギリシャ 彫刻 レプリカ
「踊るサテュロス」ブロンズ像について
本品は古代ギリシャ彫刻の傑作の一つ「踊るサテュロス」のレプリカのブロンズ像です。
イタリア、アテネ沖で漁船の網に奇跡的にかかったのが1998年。調査の結果、大変優れた多くの彫刻の傑作の数々を生み出した古代ギリシャ、紀元前4世紀頃の作品ということが判明しました。

「Il Satiro esposto poco dopo il suo recupero」
https://it.wikipedia.org/wiki/Satiro_danzante#/media/File:Dancing_Satyr_1.jpg
修復を経た姿が人々に披露されたのが2003年のこと。
イタリア、マザーラ・デル・ヴァッロに特別に建てられた『Il museo del Satiro Danzante』=『踊るサテュロス博物館』に現在も展示されています。
『Il museo del Satiro Danzante』(踊るサテュロス博物館)
http://www.mazaraonline.it/satiro/museo_satiro_01.htm
2000年の時を経て、現代に蘇った姿は大変話題になり、多くの人々を感動させました。
西洋彫刻の絶対的な源流であり、現代においても、いまだその素晴らしさを超えることすら時として困難ともいえる、数々の傑作で知られる古代ギリシャ時代の彫刻。
ギリシア彫刻の発展はアルカイック期、クラシック期、ヘレニズム期に分けられます。アルカイック期が紀元前670〜480年頃、クラシック期が紀元前480〜323年頃、ヘレニズム期が紀元前323〜30年頃とされています。

A dancing satyr, fresco from the Villa of the Mysteries, Pompeii, Pompeian Second Style, 1st century BChttps://en.wikipedia.org/wiki/Dionysian_Mysteries#/media/File:Villa_dei_Misteri_Cubiculum_1.jpg
それぞれの時代に特徴があるのですが、「踊るサテュロス」が制作されたとされたとされるのは紀元前400年頃のクラシック期ということになります。
やや原初的な造形を残したアルカイック期を経て、自然主義的な彫刻に置ける人体表現の最高点に到達したのがクラシック期とされています。
クラシック期の古代ギリシャでは現代までその名を知られる数々の傑作が生み出されました。
大変有名な「ディスコボロス(円盤投げ)」(紀元前450年頃)、や勇壮な姿が印象的な「アルテミシオンのゼウス」(紀元前475年頃)、ギリシャ彫刻の石彫の一つの到達点ともいえるポリュクレイトスの「ドリュフォロス」(紀元前440年頃)などが制作されました。
その輝かしい時代の生きた彫刻の息吹を、奇跡的ともいえる状態で現代に生き生きと伝える「踊るサテュロス」のその姿は、資料的価値としてだけでなく、立体作品としての芸術的な素晴らしさも兼ね備えています。
肉体の写実的な表現は、クラシック期の精緻な表現の魅力を余すことなく伝えています。
四肢は不完全な状態ながら、いまだにその跳躍の躍動感を失っていません。むしろ不完全なその姿にも大きな魅力を感じてしまいます。
近代彫刻の祖であるロダンはこう言います。
「壊れたギリシャの彫刻は、多くの傑作に分かたれた傑作です」
往時の完全な姿を失ってもなお、そこに生命を宿し続ける古代ギリシャ彫刻の神秘の業を堪能できる一品となっています。
<『踊るサテュロス』を紹介する動画>
※2005年に愛知で開かれた万博、愛・地球博で展示のため「踊るサテュロス」像は来日したことがあります。本品はその際に限定記念で販売されたレプリカのブロンズ像だと思います。
http://www.expo2005.or.jp/jp/N0/N1/N1.6/N1.6.371/ ←こちらのページでは当時の定価が147,000円となっています。
<付属のしおり>