2019年 奇想の系譜展に行ってきた、若冲・蘆雪・蕭白・白隠・又兵衛

2019「奇想の系譜展」

2019年、再注目の展覧会「奇想の系譜展」を観に東京都美術館に行ってきました。若冲、蕭白、蘆雪などなど目白押しで、美術商に勤めてる関係で普段扱う作家の作品ばかりでためになりました。やはり若冲、50歳代頃の書き込みが素晴らしいやつ「紫陽花雙鶏図」はすごかった。。。普段目にする、市場に出回るものは晩年の水墨画が多いのですが、例えば同じ鶏でも若い時とはやはり違う。再確認しました。 土曜日に訪れたのですが来場者もやはりそれなりに多く、日本美術への関心の高さが伺えます。とはいえこれだけの人々がいても実際に若冲やら蕭白やら蘆雪を買おう、待ってみよう、という人は一握り。もちろん安いものではないですが、実際は画廊などで買えるものです。 掛軸には馴染みがなかったり、そもそも所持するという発想がなかったり。色々ですが、古美術品の販売に携わる者として、もっと多くの人が所有する事も視野に入れてくれたらなぁと、考えたりします。

そもそも「奇想の系譜」とは

そもそも「奇想の系譜」という語は美術史家の辻惟雄(1932〜)による同タイトルの名著(『奇想の系譜 又兵衛‐国芳』美術出版社 1970/ぺりかん社(改訂版)1988)から取られています。

40年近く前の著書ですが、近年の若冲ブームやアクの強い画家たちの再評価の発端ともいうべき作品で、全てはここから始まった、と言っても過言ではない説明不要の名著です。
江戸時代の美術好きならばぜひ一読をお勧めいたします。

 
 
↓「奇想の図譜」という著書もありました。こちらは読んだことがなかったので購入。
 
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